4D サラリーマン

40歳で海外留学するサラリーマンのブログ

日本人 ≒  イタリア人

イタリアに来て、8ヶ月。

いまだになれないことばかりだけど、段々とイタリアが好きになって来ていることは確かだ。

許されるなら、このままステイしておきたいくらい。

 

もちろん、イタリアの持つ独特の雰囲気や、人への接し方、ルーズさ加減には

ヘキヘキさせることも、ほぼ毎日だ。

 

思うに、とある国にお世話になると言うことは、

その国の好きなところと嫌いなところが半々くらいになることなのかなと思う。

もちろん、日本人として日本に暮らしていても、それは言えるはず。

 

ただ、日本にいると、すべてが普通になってしまって

不平不満ばかりをピックアップするがために、息苦しくなってるのだろうなーと、改めて思い知らされた。

 

話をイタリアに戻そう。

 

イタリア人と日々接していて思うのは、自国の文化や歴史への

思い入れがとても深く、自分の出身地の名前の由来から、人口まですらすら言えちゃったりもする。

そして、何が有名で、ミラノのどこがダメかも付け加えて教えてくれる。

 

日本でいうと、とても面倒くさい九州人、いやそれ以上だろうか。

それがほとんどのエリアで、年長者から若い子まで一様に語り部なのだ。

 

この伝統や文化を尊ぶ感覚、美しいものを自然と愛する感覚というのは、

日本における「美意識」という言葉に集約されている気がする。

 

日本人が本来持っている、自然と調和し、とても美しいものを愛し、

誰にも真似できないものを作り出す根元にある概念。

 

だからこそ、日本が世界で認められたのだと思っている。

もちろん、日本人の開発したテクノロジーが世界を席巻したことは間違いないけれど、

今となっては、サムソンやLGが世界中を席巻している。

それにもかかわらず、海外の友人と会うと、皆一様に

行きたい旅行先のTop3に日本がいつも入っている。

 

どうしても、距離と物価がネックになっているようではあるけれど、

まだまだ世界中の人々を魅了しているのだ。

 

それは、テクノロージーなどの力ではなく、ミステリアスという側面でもなく、

間違いなく、日本人が持っているデザインの力なのだと思う。

 

美を尊ぶためのデザインが、日常に溢れている国。それが日本であり、

それらへの尊敬と畏怖が、ここまでオリジナルでいられる証拠なのだ。

 

日本人が古来持っている、美を愛でる、文化を尊重する心こそ、

イタリア人と共通している部分だと気付かされた。

 

その昔の日本人は、あえてそのことを口にしないだけ・・・だったのだけれど、

最近の日本を見ていると、本当にその感覚を忘れがちなのかもしれないと、危惧を抱くこともしばしばだ。

 

個人的には、本当にイタリアに来てよかったなと思ったのは、

この共通点を見出せたこと。そして、日本ちょっとずれて来てるなと思えたこと。もちろん、次回の念を込めつつではある。

 

いまこそ、日本人はイタリア人から学ぶべきなのでは。と強く思うのです。

イタリア人は、日本人からいろいろと学びたくて仕方がないから、

今こそ、日伊デザイン同盟を発足すべきときだと。